四章 夢の通ひ路 「小説中央公論」昭和38年12月号
全集では「夢の通い路」となっている。

<表紙>

中篇小説力作集
桑 の 子 水上 勉
夢の通ひ路 福永武彦

<目次>
目次はふつう掲載順で並べられます
それで考えると18ページからの「夢の通ひ路」の方が
218ページからはじまる「桑の子」よりも先に(右側に)来ているべきですが
順番が変えられています

桑の子………水上 勉 218
まびきの子を埋める桑の畑。村人達の意識の底にその陰湿な記憶は生きつづける

   ・

夢の通ひ路………福永武彦 18
愛の記憶を探る夢との対話。存在の不確かさを孤独な女の魂を通して描いた力作

*福永作品に直接関係はないだろうが、水上勉の作品も気になる。
「忘却の河」の主人公藤代もかつて「まびきの子」になる可能性
があったと作中では描かれている。なおこの「夢の通ひ路」の
章の主人公は藤代の妻である。
 

<本文と挿し絵>
絵:新本燦根

わたしは今まで長いあひだ影の中にゐたような氣がするし、
今でも影のなかをふはふはとただよつてゐるような氣がする。……

全集にあるエピグラフ
「はかなしや枕さだめぬうたたねに
ほのかにまよふ夢の通ひ路  
           式子内親王」
が初出にはない。初収単行本は未確認

<奥付>



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