七章 賽の河原 ― 「文藝」昭和38年12月号
表紙・目次・本文カット 真鍋博

<目次>

<八〇枚>賽の河原 10 福永武彦
けがれた魂と罪の意識に人生を埋没させた男が
日本海をのぞむふるさと・賽の河原におもいえがく愛の告白!

 
 

<本文と挿し絵>
10ページ

 私がこれを書くのは私がこの部屋にゐるからであり、ここにゐて私が何
かを発見したからである。私はこれと同じような文句で始まる手記らしい
ものを、一年ほど前に書いた。しかし今は部屋も違ふし、また私の発見し
たもの、或は発見したと信じてゐるものも亦違ふ。……

*初出ではエピグラフ、
「我々は皆、形を母の胎に仮ると同時に、魂を里の境の淋しい石原から得たのである。 柳田國男」
がない。初収単行本は未確認。
 
 

<奥付>


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