福永武彦参考文献 単行本
 * 単行本と銘打ってありますが、一冊丸ごと福永武彦を扱っている本もありますし、そうでないのもあります。
   前者の場合、書名の前にを付けてあります。
 * 数字は半角入力です。

○ 中村真一郎『戦後文学の回 想』(筑摩書房 筑摩叢書3 昭38・5)
 *増補版が昭58・6に出ている。

○ 平野謙 『文藝時評』(河 出書房新社 昭38・8)
 →平野謙が雑誌で担当した文芸時評をまとめた本。当然福永だけではなく、他の作家の作品も批評されている が、昭23・3〜昭38・5の間の文芸時評に福永作品に対する言及が見られた。本書は初出誌の提示なし。曽 根氏の文献目録に収録(拾われている?)ものは初出誌が分かった。巻末索引から知られる言及作品は、河(昭23・3)、カロンの艀(昭28・11)、冥府 (昭29・4)、夢見る少年の昼と夜(昭29・11)、深淵(「図書新聞」昭29・12・4)、草の花(昭29・12)、死神の馭者(昭31・2)、世界 の終り(昭34・4)、飛ぶ男(昭34・9)、退屈な少年(「毎日新聞」昭35・5・27〜28)、形見分け(昭36・6)、告別(昭37・1)、伝説 (昭37・10)、忘却の河(昭38・3)、或る愛(昭38・5)*曽根氏に拾われていない文献は余り参考にはならないように見受けられた。

  首藤基澄  『福永武彦の世界』(審美社 審美文庫18 昭49・5)
第一章 福永武彦詩集/第二章 風土/第三章 草の花/第四章 夜の三部作/第五章 忘却の河/第六章 死 の島/後記 →『福永武彦 魂の音楽』に再録

○ 〔池田純溢編〕『日本文学 研究資料叢書 大岡昇平・福永武彦』(有精堂 昭53・3)
 福永武彦――中村光夫 「一九四六年」/荒正人  縦糸の忍耐/中桐雅夫→マチネ・ポェチック批判
 佐々木基一・花田清輝・野間宏・福田恒存・加藤周一座談会・戦後文学の方法を索めて(抄)
 荒正人 オネーギンを乗せた「方舟」/宮士正晴 Matine Poetiqueへの希望/臼井吉見 『風土』
 神西清「風土」/青野季吉・河上徹太郎・中村真一郎創作合評「冥府」
 小林正 福永武彦「草の花」・中村真一郎「夜半楽」
 荒正人 三島由紀夫著『潮騒』・福永武彦著『草の花』・中村真一郎著『夜半楽』
 三島由紀夫 「草の花」/武田泰淳 「時間」の魔術
 桂芳久 福永武彦著『草の花』・中村真一郎著『夜半楽』・三島由紀夫著『潮騒』
 佐伯彰一「夜の時間」/矢内原伊作 「草の花」
 奥野健男 福永武彦の冥府〜作家の表象〜→塔、草の花、冥府、深淵、夜の時間、忘却の河等。
 加藤周一 福永武彦/寺田透 「冥府」・「深淵」解説
 佐伯彰一・進藤純孝・庄野潤三・本多顕彰書評『廃市』/高見順〈文芸往来〉芸術と生活とについて
 安東次男 書評『忘却の河』/竹西寛子 福永武彦
 遠藤周作・中田耕治・安部公房・進藤純孝・森川達也・佐々木基一・月村敏行 書評『海市』
 小島信夫・佐々木基一 対談・恋愛小説の可能性/小佐井伸二 福永武彦論/長田弘・入沢康夫書評『幼年その他』
 無署名・高橋英夫・清水徹・柄谷行人・無署名・中桐雅夫・佐伯彰一・小松伸六・渡辺広士・荒正人・源高根・高山鉄男 書評『死の島』
 菅野昭正 「青年の環」「レィテ戦記」「死の島」をめぐって/湯川久光 福永武彦「海市」の構成
 米倉巌 福永武彦『風土』覚え書/池田純溢 解説(福永武彦研究史展望)
 福永武彦研究主要参考文献

 『福永武彦対談集 小説の 愉しみ』 (講談社 56・1)
    文学と私(モ ノログ 福永武彦自身)
    丸谷才一  内的独自と時間構造
    清水徹  文学と遊びと
    中村真一郎 しろうと探偵小説問答
    結城昌治・都筑道夫 「加田伶太郎全集」を語る
    中村真一郎 自由と死の谷間で (中学以来のつき合い/杉浦明平に酷評される/大らかなり東大仏文/ビヤホールに行列をつく る/既成作家たちの印象/創作あれこれ/マチネ・ポエチックのころから戦後
    中村真一 郎・遠藤周作 文学的出発のころ
    篠田一士  「死の島」と福永文学 (「死の島」誕生の背景/シベリウスと作中人物/福永文学のイメージ
    白井健三 郎 文学的時間について(←目次から欠。ミスプリントか 初期の作品について/時間と人間の絡み合い/耽読した作家/時間”に対する二つの見方
    菅野昭正  小説の発想と定着 (「死の島」 - 昭和二十九年一月二十三日/死の島 - 発想の母胎としての夢/「死の島」 - 「三つの終り」の相乗効果、そして終章へ、/主人公の造型、とくになぜ画家を描くか/「河」の象徴的な意味/「過去意識」の過剰と抒情性/小説理論の問題 /未完のマルタン・デユ・ガール的「独身者」の構想/小説を構築する知的な操作とデモンの干渉
    長谷川泉  詩と小説と映画と
    岡鹿之助  写生について
    中村真一 郎 福永の喋り方
    福永武彦 対談・座談一覧

 源高根『編年体・評伝福永 武彦』(桜華書林 昭57・5)

○ 中村真一郎『戦後文学の回 想』(筑摩書房 増補版 昭58・6)

○ 中村真一郎『わが点鬼簿』(新 潮社 昭57・2)

 和田能卓『福永武彦論』(教 育出版センター 以文選書45 平6・10)
  序
  第一章  福永武彦とフォークロアと  第二章  福永武彦と死者の目
  第三章 福永武彦と童唄と       第四章 『風土』の戦争
  第五章 「海からの声」論        第六章 「秋の嘆き」論
  第七章 「傳説」論            第八章 「鬼」論/
  後記/本書使用テクストについて/初出一覧/

○ 中村真一郎『再読 日本近 代文学』(集英社 平7・11) *初出「すばる」 平成6年7月〜7年7月

 首藤基澄『福永武彦・魂の 音楽』(おうふう 平8・10)
  《第一部 出 生の問題》
   第一章 父なるもの ― 「河」を中心に ―       第二章 求める母 ― 「幼年」を中心に
  《第二部 愛 と死》
   序説 文体 ― 「ある微妙なもの」
   第一章 散文詩的メルヘン ― 「塔」      第二章 音楽的小説 ― 「風土」
   第三章 愛の不可能性 ― 「草の花」             第四章 運命の悪意 ― 「夜の時間」
   第五章 心の音 ― 「心の中を流れる河」       第六章 愛の構図 ― 「廃市」
   第七章 愛の救恤 ― 「告別」                       第八章 愛の平均率 ― 「海市」
   第九章 雪の降る夜の物語 ― 「死の島」  
   第十章 シベリウスの方法 ― 「死の島」第十一章 死 ― 信仰と文学

  《第三部 福 永武彦の世界》*審美文庫18(昭49)を再録
   第一章 福永武彦詩集                              第二章 風土
   第三章 草の花                                       第四章 夜の三部作
   第五章 忘却の河                                    第六章 死の島

   
  掲載紙一覧/福永武彦年譜/あとがき

 河田忠『福永武彦ノート』(宝 文館出版 平11・1)
  はじめに
  1 福永武彦における「死」の問題

  2 死の位置
  3 定型詩
  4 訳詩の位置
  5 心象と形象
   ・海を主題とした詩篇
   ・詩篇「続・ひそかなるひとへのおもひ」

   ・詩篇「冬の王」と<死>の想念
   ・詩篇「冥府」ノート
   ・詩篇「死と転生」ノート
   ・詩篇「櫟の木に寄せて」ノート

  1 高村光太郎への書簡に見る福永武彦
  2 短篇「死後」ノート
 
  おわりに

○ 渡邊正彦『近代文学の分身 像』(角川選書 平11・2)
「第三章昭和期の分身小説 六、福永武彦の分身小説群」→言及作品「鏡の中の少女」、「夜の 寂しい顔」、「世界の終り」、「飛ぶ男」、『死の島』

○ 花田俊典『清新な光景の軌 跡〜西日本戦後文学史〜』(西日本新聞社 2002年5月)
   「第十章 原爆のボタン 福永武彦『死の島』」→ 言及作品「死の島」

 和田能卓編『時の形見に  福永武彦研究論集』(白地社 2005年11月)
  序文 助川徳是
  1   恋愛小説としての『風土』 道子の物語として             倉西聡
  2   「遠方のパトス」論                             倉持丘
  3   『死の島』論 萌木素子の内部をめぐって ボードレールを視座に 上村周平
  4   『愛の試み』における《充足》への《充実》                鳥居真知子
  5   戦時中の福永についての断片 『佛文學辞典』について       小林俊巳
  6   『ある青春』以前に 詩集「MOURIR JEUNE」              和田能卓
  資料 詩集「MOURIR JEUNE」影印
   新出資料
   ・ 「高橋元吉について」(昭和41年群馬県での講演)
   ・ 「妣の国」(未完。〈王朝小説草案〉と上書きされた新潮社の封筒に納められていたもの)
   ・ 無題(未完。〈小説草案〉と上書きされた早川書房の封筒に納められていた)
  あとがき 和田能卓

 西 岡亜紀『福永武彦論 「純粋記憶」の生成とボードレール』(東信堂 2008年11月)
 まえがき
 序章 問題の所在
 第1章 追憶の主題            幼年期から憧憬、そして形象へ
 第2章 モティーフの誕生         『独身者』における「純粋な記憶」をめぐって
 第3章 小説「冥府」における「幼年」  「暗黒意識」から「純粋記憶」へ
 第4章 想像力あるいは記憶の創造  『忘却の河』における記憶観の転換
 第5章 失われた記憶の小説『幼年』  「純粋記憶」と「万物照応」
 第6章 深く生きられた「現在」      『死の島』における二四時間
 結語
 主要参考文献
 福永武彦 生涯と作品
 あとがき
 索引